日本電気協会

原子力規格委員会

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JEAG4103-2009
原子力発電所の火災防護管理指針

概 要

 JEAG4607「原子力発電所の火災防護指針」が原子力発電所の火災防護のための設計上考慮する事項を規定しているのに対して,本指針は,発電所内組織,消防機関との連携,教育・訓練など火災発生の未然防止及び被害拡大防止のための運用・管理上の標準的な考え方を指針として規定している。

目 次

1.総則
1.1 目的
1.2 適用範囲
1.3 関連法規,指針・規格等
1.4 用語の定義
2. 火災防護計画
2.1 火災防護計画の目的
2.2 火災防護計画の作成
2.3 火災防護計画の変更
2.4 火災防護計画の定期見直し
2.5 火災防護計画に基づく定期的訓練
2.6 火災防護計画の定期監査
3. 火災防護のための原子力発電所内組織
3.1 防火管理組織
3.1.1 防火管理権原者
3.1.2 防火管理者の選任
3.1.3 防火管理者等の主な職務
3.2 自衛消防の組織,要員及び責任
4. 消防機関との連携
4.1 消防機関と自衛消防組織との役割分担
4.2 消防機関との情報交換
5. 教育・訓練
6. 火災予防
6.1 火災予防措置の確認
6.2 消防用設備等の管理
6.2.1 消火設備及び消火活動に使用する設備
6.2.2 消防用設備等の維持管理
6.3 可燃物・発火源管理
6.3.1 火災の想定箇所
6.3.2 可燃物の管理
6.3.3 発火源の管理
6.4 作業時の防火管理
6.5 消防活動を支援する事前対策
6.5.1 放射線防護対策の整備
6.5.2 救急・救助対策の整備
6.5.3 避難・誘導対策の整備
7. 火災発生時の対応
7.1 火災発生時対応への準備
7.2 通報・連絡
7.2.1 火災状況の情報収集
7.2.2 原子力発電所内への情報発信
7.2.3 消防機関への通報
7.2.4 規制当局への報告
7.3 火災発生時の運転管理
7.4 消火活動
7.4.1 初期消火活動
7.4.2 消防機関の受け入れ
7.4.3 消防機関の到着後の消火活動
7.5 消火活動を支援する活動
7.5.1 放射線危険区域の設定
7.5.2 放射線防護
7.5.3 救急・救助等
7.5.4 避難・誘導等
8. 鎮火の確認及び鎮火後の処置
8.1 鎮火の確認支援及び現場保持
8.1.1 鎮火の確認支援
8.1.2 現場保持
8.2 鎮火後の処置
8.2.1 火災影響の調査
8.2.2 放射能影響の調査
8.2.3 原子力発電所内への情報発信
8.2.4 火災原因の調査
8.2.5 再発防止
8.2.6 火災教訓の情報共有
9. その他
9.1 広報活動
9.2 環境への影響管理

[解説の目次]
1. 総則
(解説1-1) 「運用・管理上の措置」
(解説1-2) 「原子力発電所における火災防護管理」
2. 火災防護計画
(解説2-1) 「火災防護計画」
(解説2-2) 「火災防護計画に含める事項」
3. 火災防護のための原子力発電所内組織
(解説3-1) 「原子力発電所の防火管理組織」
(解説3-2) 「防火管理者の主な職務」
(解説3-3) 「火元責任者の主な職務」
(解説3-4) 「自衛消防組織」
(解説3-5) 「自衛消防組織の編成」
(解説3-6) 「自衛消防組織の業務分担」
(解説3-7) 「想定される火災」
4. 消防機関との連携
(解説4-1) 「消防機関との連携」
(解説4-2) 「消防機関との協定」
5. 教育・訓練
(解説5-1) 「教育・訓練項目」
(解説5-2) 「情報の共有」
(解説5-3) 「自衛消防組織の教育・訓練」
(解説5-4) 「中核となるリーダ」
6. 火災予防
(解説6-1) 「消防用設備等の図書整備」
(解説6-2) 「消防用設備の点検」
(解説6-3) 「主な火災想定箇所及び火元」
(解説6-4) 「発火性又は引火性の危険物の取り扱い」
(解説6-5) 「火気使用作業時の注意点」
(解説6-6) 「潜在的な火災危険性」
(解説6-7) 「放射線防護に必要な手順,体制」
(解説6-8) 「放射線防護に係る資機材等の整備」
(解説6-9) 「救急・救助」
(解説6-10) 「避難・誘導」
7. 火災発生時の対応
(解説7-1) 「必要な手順等」
(解説7-2) 「手順等の策定要領」
(解説7-3) 「安全確保上必要な処置」
(解説7-4) 「情報収集項目」
(解説7-5) 「あらかじめ定めておく手順」
(解説7-6) 「確実に伝達」
(解説7-7) 「消防機関への通報・連絡項目」
(解説7-8) 「事故・故障等の報告」
(解説7-9) 「現場指揮者の任務」
(解説7-10) 「消防機関到着後の消防機関との協力」
(解説7-11) 「消防機関への情報提供」
(解説7-12) 「消防機関への同行」
(解説7-13) 「避難・誘導」
8. 鎮火の確認及び鎮火後の処置
(解説8-1) 「現場検証への協力」
(解説8-2) 「火災,放射能影響及び火災原因の調査」

巻頭言

 我が国においては,原子力発電所の火災防護対策に関し,「発電用原子力設備に関する技術基準を定める省令」(通商産業省令第62号),「発電用軽水型原子炉施設に関する安全設計審査指針」に設計上考慮すべき事項が追加された後,「発電用軽水型原子炉施設の火災防護に関する審査指針」が出され,昭和50年代に国としての規制が整備されました。これを受け,(社)日本電気協会では,火災防護設計・評価のための定量的かつ具体的な指針として昭和60年に「原子力発電所の火災防護指針」(JEAG4607)を制定し,国内原子力発電所においては,この指針に基づき火災防護設計を行ってきております。
 一方,国内外の原子力発電所での主要な火災事例の原因や再発防止対策,IAEAOSART等外部監査における防火管理に対する指摘事項,米国等における火災防護に関する規格化等の状況を踏まえ,火災発生の未然防止及び被害拡大防止のための運用・管理上の標準的な考え方を指針として制定すべきとの気運が高まりはじめたことを受け,火災防護設計上の配慮事項を規定したJEAG4607と協調をはかりつつ,平成18年度から本指針の検討を開始しました。
 その後,平成19年7月16日の新潟県中越沖地震では,原子力発電所の変圧器が損傷を受け油火災が発生したため,原子力安全委員会原子力安全基準・指針専門部会火災防護対策分科会で調査審議された「発電用軽水型原子炉施設の火災防護に関する審査指針」(平成19年12月27日一部改訂)及び総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会中越沖地震における原子力施設に関する調査対策委員会の下に設置された「中越沖地震における原子力施設に関する自衛消防及び情報連絡・提供に関するWG」報告書の内容も反映し,本指針を制定することと致しました。
 本指針は,具体的に,総則,火災防護計画,火災防護のための原子力発電所内組織,消防機関との連携,教育・訓練,火災予防,火災発生時の対応,鎮火の確認及び鎮火後の処置,その他の各章で構成し,本文には火災防護管理に関する基本的要求事項を,解説には要求事項の主旨を理解するための補足事項を記載しています。また,本指針を利用される方の利便性を考慮し,消防法等の条項との対応も記載しています。
 本指針の制定に当たって,関係官庁,電力会社,メーカ並びに委員の方々に絶大なご助力を賜りました。ここに関係各位に深く感謝する次第であります。

平成21年3月

原子力規格委員会
運転・保守分科会
分科会長 長崎晋也

改定履歴
制  定
平成21年3月10日
正誤表
公衆審査
JEAG4103-2009
期間:平成20年11月7日
    ~平成21年1月6日
結果:資料請求者3名
質疑・意見対応
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