日本電気協会

原子力規格委員会

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JEAC4206-2016
原子炉圧力容器に対する供用期間中の破壊靭性の確認方法

概 要

 本規程は,原子力発電所用機器を構成する材料の破壊靭性の妥当性を確認する試験方法について規定したものであり,種々の改定を行ってまいりました。
  今回は,原子炉圧力容器の供用期間中の非延性破壊及び延性破壊に対する破壊靭性の妥当性の確認を適用範囲とし,規格名称を「原子炉圧力容器に対する供用期間中の破壊靭性の確認方法」に改称しております。また,これまでJEAC4206では附属書として規定していた要求事項を規程本文に取込む等の全体構成も改定しており,最新の知見を取り入れた改定も行っています。

目 次

RF-1000 一般事項
RF-1100 適用範囲
RF-1200 参照規格
RF-1300 用語及び記号の定義
RF-1400 評価を行う範囲
RF-2000 破壊靭性
RF-2100 関連温度( RT NDT )
RF-2200 RT NDT 調整値
RF-2300 衝撃試験及び落重試験により得られる破壊靭性
RF-2400 他の破壊靭性試験により得られる破壊靭性
RF-3000 原子炉圧力容器に対する供用期間中の破壊靭性の要求
RF-4000 非延性破壊防止に対する健全性評価方法
RF-4100 耐圧・漏えい試験並びに供用状態 A 及び B に対する健全性評価
RF-4200 供用状態 C 及び D に対する健全性評価
RF-5000 延性破壊防止に対する健全性評価方法
RF-5100 原子炉圧力容器に対する破壊靭性の要求
RF-5200 上部棚吸収エネルギーが 68J を下回る場合の要求

附属書目次
附属書 A 横膨出量の測定方法
附属書 B 破壊靭性評価方法
附属書 C 応力拡大係数
附属書 D 弾性解析による J 積分

解 説 目 次
(解説-RF-1100-1)適用範囲
(解説-RF-2100-1)関連温度
(解説-RF-2100-2)破壊靭性参照温度 T o を用いた評価方法
(解説-RF-2200-1) RT NDT 調整値
(解説-RF-2300-1)横膨出量
(解説-RF-2300-2)衝撃試験片及び落重試験片の溶接部に対する試験片採取
(解説-RF-2400-1)破壊靭性試験
(解説-RF-3000-1)新設される原子炉圧力容器炉心領域材料への配慮
(解説-RF-3000-2)溶接熱影響部の取り扱い
(解説-RF-4100-1)耐圧・漏えい試験並びに供用状態 A 及び B に対する健全性評価
(解説-RF-4200-1)供用状態 C 及び D の評価方法
(解説-RF-4200-2)PTS 評価の変遷と保守性
(解説-RF-5100-1)原子炉圧力容器に対する上部棚破壊靭性の要求
(解説-RF-5200-1)上部棚吸収エネルギーが 68J を下回る場合の要求

巻頭言

 本規程は,わが国における原子力発電所に設置する機器を構成する材料の破壊靭性の妥当性を確認する試験方法および合格基準等について規定したものであり,The American Society of Mechanical Engineers Code Section III Nuclear Power Plant Components(以降「ASME Section III」という)を参考として1973年に初版を発行し,その後ASME Section IIIの改定等を参考に種々の改定を行ってまいりました。
 JEAC 4206-2007 までは,軽水減速軽水冷却型原子力発電所に設置する機器の破壊靭性の妥当性の確認を適用範囲としていましたが,設計(製作)段階における原子力発電所用機器の破壊靭性の要求は日本機械学会(以降「JSME」という)設計・建設規格に規定されていることから,今回の改定ではこれらのJSME 設計・建設規格と重複する規定を適用範囲から除外し,原子炉圧力容器の供用期間中の非延性破壊及び延性破壊に対する破壊靭性の妥当性の確認を適用範囲としました。これに伴って,JEAC 4206-2007では附属書として規定していた要求を規定本文に取込む等構成の見直しを行いました。加えて、破壊靭性参照温度Toを用いた評価方法を追加するとともに、供用状態C、Dに対する健全性評価を、最新知見を考慮して全面的に見直しました。
   今後も,関係法令や原子力に関する新たな知見等を常に把握し適宜反映していくことにより,本規程の継続的な改善を図っていくことが必要です。
   最後に,本規程制定にあたり多大なご尽力をいただきました検討会,分科会の委員及び事務局等の関係者各位に対しまして,深く謝意を表します。

平成28年3月

原子力規格委員会
構造分科会
分科会長 吉 村 忍

改定履歴
制  定
1973年3月6日
第1回改定
1980年8月20日
第2回改定
1986年5月8日
第3回改定
1991年12月13日
第4回改定
2000年4月4日
第4回追補
2003年3月26日
第5回改定
2004年12月21日
第6回改定
2007年12月5日
第6回追補
2023年10月2日
第7回改定
2016年3月15日
質疑・意見対応
JEAC4206-2007に寄せられた質問および回答
  
公衆審査
JEAC4206-2016
期間:2015年6月29日
    〜2015年8月28日
結果:資料請求者0名
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