日本電気協会

原子力規格委員会

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JEAG4627-2010
原子力発電所緊急時対策所の設計指針

概 要

 本指針は,原子力発電所に設置される緊急時対策所について,米国TMI事故,JCO臨界事故,新潟県中越沖地震の教訓等の経緯を踏まえ,緊急時対策所及び緊急時対策所に設置される情報表示・伝送システム等の設計に係る要求事項を整理したものとなっている。

目 次

1.目的
2.適用範囲
3.関連法規,規格
4.用語の定義
4.1 事故時
4.2 緊急時
4.3 情報表示・伝送システム等
4.4 安全パラメータ表示システム(SPDS)
4.5 オフサイトセンター(OFC)
4.6 緊急時対策支援システム(ERSS)
4.7 原子力データ伝送システム
4.8 非常用通信機器
5.緊急時対策所の設計
5.1 想定する事象
5.2 緊急時対策所の機能
5.3 緊急時対策所の安全機能の重要度分類
5.4 緊急時対策所の設置場所
5.5 緊急時対策所の広さ
5.6 緊急時対策所の耐震性
5.7 緊急時対策所の火災防護
5.8 緊急時対策所での滞在
5.9 緊急時対策所の電源
5.10 安全パラメータ表示システム
5.11 原子力データ伝送システム
5.12 非常用通信機器

解説

巻頭言

 原子力発電所の緊急時対策所は,1979年の米国スリーマイルアイランド2号炉の事故の教訓も踏まえ設置され,1990年制定の「発電用軽水型原子炉施設に関する安全審査指針」及び1983年改訂の「発電用原子力設備に関する技術基準を定める省令」にその設置基準が示されています。
 その後1999年の㈱ジェー・シー・オー(JCO)の臨界事故を契機に新たに制定された「原子力災害対策特別措置法」に基づき,原子力発電所では原子力事業者防災業務計画に緊急時対策所を活用すると定めました。
 このように,原子力発電所緊急時対策所は,原子力発電所の緊急時対応に使う施設として原子力発電所の各種情報や発電所内外の通信設備などが集約されていることから,原子力発電所では,これら事故や災害に至らないようなトラブル時などにおいても原子力発電所緊急時対策所を活用しているところもあります。
 そのような中,2007年に発生した新潟県中越沖地震の教訓として原子力発電所緊急時対策所へのアクセス性や通信機能の強化等,地震への考慮が求められました。
 このため,(社)日本電気協会では,原子力災害や大規模地震を考慮した原子力発電所緊急時対策所の具体的な設計要求事項をまとめた指針を制定することとしました。
 これまで,原子力発電所緊急時対策所の民間自主指針としては, (社)火力原子力発電技術協会が1986年に発行した「原子力発電所緊急時対策所の設計指針TNS-G2705-1986」がありますが,これは「発電用原子力設備に関する技術基準を定める省令」に対して,設計上考慮することが望まれる事項についてまとめたものであり,原子力災害対策特別措置法や大規模地震時の要求事項については考慮されておりませんでした。
 このため,本指針は,この(社)火力原子力発電技術協会の「原子力発電所緊急時対策所の設計指針」を参考にしつつ,原子力災害対策特別措置法や大規模地震時の要求事項を整理するとともに,原子力発電事業者の最新の取組状況などの調査を行ったうえで作成しました。
 なお,本指針では,具体的な設計要求事項をまとめるにあたって,プラントの安全設計基準を超える一定の事象を想定し,緊急時対策所の機能が発揮できることを求めているため,今後,シビアアクシデント研究などの新たな知見が得られましたら,継続的に改善を図っていく必要があると認識しておりますので,関係される皆様の率直なご批判やご助言による追補や改定に努めたいと考えております。
 最後に,本指針制定にあたり,絶大なご尽力をいただきました検討会,分科会の委員各位および事務局の方々をはじめとした関係者各位に,深く謝意を表します。

平成22年10月

原子力規格委員会
安全設計分科会
分科会長 吉川榮和

改定履歴
制  定
平成22年10月22日
正誤表
公衆審査
JEAG4627-2010
期間:平成22年8月23日
    〜平成22年10月22日
結果:資料請求者1名
意見送付者0名
質疑・意見対応
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