日本電気協会

原子力規格委員会

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JEAC4203-2017
原子炉格納容器の漏えい率試験規程

概 要

 放射性物質の外部への漏えいに対する障壁となる原子炉格納容器バウンダリ(JEAC4602で規定する「原子炉格納容器バウンダリ」をいう。)の漏えい試験について,試験種別,試験方法,試験圧力,合格基準,試験スケジュール等を規定するとともに試験標準方案を示している。

目 次

1. 総 則
  1.1 本規程の目的 
  1.2 適用範囲 
  1.3 記載範囲 
  1.4 用語の定義 

2. 原子炉格納容器漏えい率試験
  2.1 試験目的 
  2.2 試験プログラムの策定 
  2.3 計器 
  2.4 A種試験 
  2.4.1 試験の実施時期
  2.4.2 試験前の必要条件 
  2.4.3 試験方法 
  2.4.4 判定基準 
  2.4.5 不適合時の措置 
  2.4.6 試験頻度 
  2.5 B種試験 
  2.5.1 試験の実施時期 
  2.5.2 試験対象 
  2.5.3 試験方法 
  2.5.4 判定基準 
  2.5.5 不適合時の措置 
  2.5.6 試験頻度 
  2.6 C種試験 
  2.6.1 試験の実施時期 
  2.6.2 試験対象 
  2.6.3 試験方法 
  2.6.4 判定基準 
  2.6.5 不適合時の措置 
  2.6.6 試験頻度 
  2.7 特殊な試験に対する要求事項 
  2.7.1 大きな改修及び取替 
  2.7.2 複数容器の原子炉格納容器 
  2.7.3 多重漏えい障壁の原子炉格納容器 
  2.8 試験前の健全性確認並びに試験結果の記録及び確認 
  2.8.1 試験前の原子炉格納容器の健全性確認 
  2.8.2 試験結果の記録 
  2.8.3 A種試験後に再開放するバウンダリ部位に関する確認

3. 原子炉格納容器全体漏えい率試験(A種試験)標準方案
  3.1 絶対圧力法標準方案 
  3.1.1 目的 
  3.1.2 漏えい率の計算法 
  3.1.3 計器計画 
  3.1.4 漏えい率の測定 
  3.1.5 試験記録標準様式 
  3.2 基準容器法標準方案 
  3.2.1 目的 
  3.2.2 漏えい率の計算法 
  3.2.3 計器計画 
  3.2.4 漏えい率の測定 
  3.2.5 試験記録標準様式

4. 原子炉格納容器局部漏えい率試験(B種及びC種試験)標準方案 
 4.1 目的 
 4.2 漏えい率の計算法  
  4.2.1 記号 
  4.2.2 漏えい率計算式 
 4.3 計器計画 
  4.3.1 圧力降下法標準方案を用いる場合における基本的検討確認事項 
  4.3.2 試験用計器及び測定精度 
 4.4 漏えい率の測定 
  4.4.1 試験範囲 
  4.4.2 試験条件 
  4.4.3 試験方法 
  4.4.4 データ処理 
 4.5 試験記録標準様式 

解説

巻頭言

 本規程は,軽水型原子力発電所における原子炉格納容器漏えい率試験に適用すべき基本的事項を規定するものであり,主として米国のNuclear Regulatory Commissionの規制を参考とし,1970年に原子炉格納容器全体漏えい率試験を主体とした初版を制定し,1973年には,当時の我が国の実状を勘案して,改定第1版を制定しました。  その後,適用する原子力発電所の数が増加し,原子炉格納容器漏えい率試験の良好な実績を踏まえ,試験スケジュールや圧力降下法による原子炉格納容器局部漏えい率試験標準方案等について見直し,1990年に改定第2版を制定し,また日本電気協会電気技術規程「原子炉冷却材圧力バウンダリ、原子炉格納容器バウンダリの定義規程JEAC4602」が1992年に改定されたことを契機に,蓄積された試験実績を踏まえ,原子力発電所における原子炉格納容器漏えい率試験の実状調査を基に,1994年に改定第3版を制定しました。また,2004年には,試験に適用する原子炉格納容器バウンダリの適正化と局部漏えい率試験の判定基準について新たな知見の反映を図り改定第4版を制定し,2008年には定期事業者検査間隔及び試験に適用する原子炉格納容器バウンダリを踏まえた漏えい率試験の判定基準の一部見直しとPWRプラントのA種試験の設計圧力試験の明確化を図り改定第5版を制定しました。  日本電気協会では,その後の試験実施を通して得られた知見と最新の技術等を的確に取り入れることが必要と判断し,慎重な審議を重ね,本規程の改定を行いました。  主要な改定の事項は,以下に示すとおりです。
1. プラント長期停止時における対応を考慮したA種試験に関する実施方法の明確化
2. JEAG4203-2008技術評価書に対応した劣化係数の見直し,シール部等を開放する場合の追加試験の規定
最後に,本規程の改定にあたり,絶大なご助力を賜りました関係官庁,電力会社,メーカ並びに委員の方々等関係各位に深く感謝する次第であります。

平成29年10月

原子力規格委員会
構造分科会
分科会長 笠原 直人

改定履歴
制  定
昭和45年5月31日
第1回改定
昭和48年9月18日
第2回改定
平成2年5月29日
第3回改定
平成6年6月14日
第4回改定
平成16年4月7日
第5回改定
平成20年2月12日
第6回改定
平成29年10月3日
公衆審査
JEAC4203-2017
期間:平成29年6月19日
   〜平成29年8月18日
結果:資料請求者0名
意見送付者0名
質疑・意見対応
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