日本電気協会

原子力規格委員会

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JEAG4210-2016
原子力発電所の保守管理指針

概 要

 本規程は,原子力発電所の事業者(以下,「組織」という。)が実施する原子力安全のためのマネジメントシステムに基づく活動のうち,保守管理の計画,実施,評価及び改善などの活動を通じて,発電用原子炉施設の安全性,電力の供給信頼性を確保するために,原子力発電施設の供用期間中に組織が実施するべき保守管理の基本要件を定めるものである。
  また,指針では要求事項の意図,目的などの理解促進のための例示等を明示した。これにより組織の創意工夫を活かしつつ,標準的な考えによる保全の実証と成果を共有できるようにした。

目 次

第1章 序 論
第2章 要求事項の解説
MG-1  目  的
MG-2  適用範囲
MG-3  用語の定義
MG-4  保守管理
MG-5  保守管理の実施方針及び保守管理目標
MG-6  保全プログラムの策定
MG-7  保全対象範囲の策定
MG-8  保全重要度の設定
MG-9  保全活動管理指標の設定及び監視計画の策定
MG-10 保全活動管理指標の監視
MG-11 保全計画の策定
 MG-11-1 点検計画の策定
  MG-11-1-1 保全方式の選定
  MG-11-1-2 保全方式ごとの点検計画の内容
 MG-11-2 補修,取替え及び改造計画の策定
  MG-11-3 特別な保全計画の策定
MG-12 保全の実施
MG-13 点検・補修等の結果の確認・評価
MG-14 点検・補修等の不適合管理及び是正処置
MG-15 保全の有効性評価
MG-16 保守管理の有効性評価

〔添付資料〕
添付1  JEAC4111-2013の要求事項に対するJEAC4209-2016の規定内容
添付2  保全対象範囲と保全活動管理指標を設定する系統(例)〔BWR,PWR〕
添付3  保全重要度の設定フロー(例)
添付4  系統機能及び系統の保全重要度決定表(例)
添付5  保全活動管理指標の設定及び監視方法(例)
添付6  劣化メカニズム整理表(例)
添付7  点検計画(例)〔BWR,PWR〕
添付8  保全の有効性評価の内容とその実施時期(例)
添付9  定期事業者検査一覧(例)〔BWR,PWR〕
添付10 定期事業者検査要領書作成要領(例)

巻頭言

 原子力発電所の安全性と信頼性を確保し,効率を維持するためには,原子力発電所を構成する構築物,系統及び機器が所定の機能を発揮しうる状態にあるよう事業者が保守管理することが必要です。このため,「原子力発電所の保守管理規程」(JEAC 4209-2003)を制定し,改定しています。本指針は保守管理規程をガイドすることを目的とし,解説,例示,具体例などにより,保守管理規程の適用に当たっての理解を深め,より充実した保守管理が行われることを目標に制定するものです。
   本指針の改定と並行して行った保守管理規程の改定では,新規制基準の適用により重大事故等対処設備(SA設備)が導入されたことに伴い,保全に係る基本的なルールを反映することや海外動向の調査を踏まえ,保全活動におけるリスクの検討・評価を積極的に活用することを反映しております。
   これを受けて,保守管理規程の理解を深め,その適用に当たっての認識を共有し,保守管理を充実したものとするために,現場での実績を参考にして具体的な手順や参考となる例をまとめて指針として新たに制定することとしました。
   本指針を保守管理規程の実運用に当たってのガイドとして,保全プログラムを中心とした保守管理の仕組み作りに役立てて頂ければ幸いです。
最後に本指針改定に当たり絶大なご尽力を頂きました検討会,分科会の委員各位及び事務局を始めとした関係各位に深く感謝する次第です。

平成28年9月
原子力規格委員会
運転・保守分科会
分科会長 山口 彰

改定履歴
制  定
平成19年12月5日
第1回改定
平成26年11月28日
第2回改定
平成28年12月13日
正誤表
公衆審査
JEAG4210-2016
期間:平成28年7月21日
    〜平成28年9月20日
結果:資料請求者0名
意見送付者1名
質疑・意見対応
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