日本電気協会

原子力規格委員会

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JEAC4214-2020
発電用原子燃料の製造に係る燃料体検査規程

概 要

 本規程は, 発電用原子燃料の製造時に実施する燃料体検査項目, 判定基準 及びその確認方法に係る要求事項を実施例及び技術的根拠と共に規定している。

目 次

第1章 規程の目的及び適用範囲
1.1 規程の目的
1.2 適用範囲
1.3 関連法規等
1.4 用語の定義

第2章 要求事項
2.1 燃料設計に対する要求事項の確認・整理
2.1.1 法令要求に基づく要求事項の確認・整理
2.1.2 安全確保のための要求事項の確認・整理
2.2 燃料体検査項目の選定
2.2.1 燃料設計に対する要求事項の適合を示すための担保すべきスペックの抽出
2.2.2 検査項目の選定
2.3 検査の判定基準の設定
2.4 検査による確認方法
2.4.1 検査実施方法(立会検査,記録確認検査)
2.4.2 抜取検査
2.4.2.1 ロットの定義及び選定
2.4.2.2 抜取頻度の決定
2.4.2.3 抜取頻度の切替え
2.5 検査の実施
2.6 検査の評価・改善

第3章 参考文献

附属書A(参考)法令要求に基づく燃料設計の基本設計方針及び設計評価
附属書B(参考)燃料の安全設計に関する要求事項及び要求事項への適合を示す設計評価
附属書C(参考)要求事項への適合を示すための担保すべきスペックの抽出
附属書D(参考)検査項目選定のための確認方法の分類
附属書E(参考)検査項目の選定結果
附属書F(参考)検査の判定基準設定のフロー
附属書G(参考)検査の判定基準設定の考え方
附属書H(参考)燃料集合体の検査対象部材の重要度に応じたグレード設定
附属書I(参考)抜取頻度の設定の例
附属書J(参考)抜取立会検査頻度の切替え検討例
附属書K(参考)立会検査対応と抜取指定の例
附属書L(参考)使用前事業者検査要領書(燃料集合体)の例
附属書M(参考)過去の燃料集合体製造・検査に起因するトラブルと対策例

参考文献

巻頭言

 原子力安全の目的を達成するために,発電用原子燃料は「設計」,「製造」,「運転」,「貯蔵」とそれらの間で実施される「輸送」,「取扱」といった異なる各段階において,「原子力安全のために燃料が持つ機能」を確保する必要がある。その安全性確保の責任は一義的に原子力事業者にあることから,「製造」時においても,原子力事業者が技術的な根拠に基づき,適切に燃料体検査を実施することが重要となる。
 安全性確保の第一義的責任が原子力事業者にあることを明確にする観点から法制度も見直しとなっており,「設計」時に加工事業者が申請していた「燃料体設計認可申請」は,輸入燃料体を含め,原子力事業者が申請する「設計及び工事の認可申請」に統一されている。また,「製造」時に国内の加工事業者が受検する燃料体検査及び原子力事業者が受検する輸入燃料体検査が,原子力事業者が主体として実施する使用前事業者検査に変更されている。
 本規程は,発電用原子燃料の「製造」時に実施する燃料体検査における検査項目,判定基準及びその確認方法に係る要求事項を,実施例及び技術的根拠と共に示すことで,原子力事業者が適切に燃料体検査を実施し,「原子力安全のために燃料の持つ機能」を確保するよりどころになることを目指している。
 今回の制定では,
① 燃料設計に対する要求事項の整理
② 燃料体検査項目の選定
③ 判定基準の設定
④ 検査による確認方法
 という順序で検査による計画を策定し,実行・評価・改善のプロセスを経て計画にフィードバックする流れを規定している。また,規程の要求事項に対する実施例を技術的根拠と共に附属書に示している。
 本規程制定に当たり絶大なご尽力を頂いた検討会,分科会の委員各位及び事務局を始めとした関係各位に深く感謝するとともに,発電用原子燃料の「製造」時の安全性の確認において本規程が活用され,原子力発電所の安全性と信頼性の確保に寄与することを期待する。

令和2(2020)年5月

原子力規格委員会
原子燃料分科会
分科会長 山本 章夫

改定履歴
制  定
令和2年5月25日
正誤表
公衆審査
JEAC4214-2020
期間:令和2年3月26日
    〜令和2年5月25日
結果:資料請求者0名
意見送付者0名
質疑・意見対応
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