日本電気協会

原子力規格委員会

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JEAC4602-2016
原子炉冷却材圧力バウンダリ,原子炉格納容器バウンダリの範囲を定める規程

概 要

 放射性物質の外部への漏えいに対する障壁となる原子炉冷却材圧力バウンダリ及び原子炉格納容器バウンダリについては,十分な配慮を行った設計とする必要があり,その範囲について規定するとともに参考としてPWR,BWR,ABWRの具体例を示している。

目 次

1. 目的
2. 適用範囲
3. 関連法規,規格
4. 用語の定義
5. 設計
5.1 原子炉冷却材圧力バウンダリの範囲
5.2 原子炉格納容器バウンダリの範囲

解  説
参考資料

巻頭言

原子力発電所には,放射性物質による潜在的危険性から防護するための多重の「障壁」が設けられます。原子炉冷却材圧力バウンダリ,原子炉格納容器バウンダリは,いずれもその「障壁」となるもので,十分な配慮を行って設計する必要があります。

本規程の内容は,昭和47年4月に電気技術指針として初版が発行され,多数の方々に利用されました。その後国の指針等が整備され,「発電用原子力設備に関する技術基準を定める省令」(通商産業省令第62号)の改正,「発電用軽水型原子炉施設に関する安全設計審査指針」(以下「安全設計審査指針」という)の制定などを反映して昭和61年4月に本規程の第1回の改定を行いました。次いで平成2年8月の原子力安全委員会による「安全設計審査指針」の改訂並びに「発電用軽水型原子炉施設の安全機能の重要度分類に関する審査指針」の制定などを反映して,平成4年5月に本規程の第2回の改定版が発行されました。
その後,平成13年3月の「安全設計審査指針」の一部改訂,平成15年9月の「発電用原子力設備に関する技術基準を定める省令」(通商産業省令第62号)の改正を踏まえ,平成16年12月に第3回の改定を実施し,ABWRの設備について規程に含めるとともに,規程の名称を「JEAC4602 原子炉冷却材圧力バウンダリ,原子炉格納容器バウンダリの定義規程」から,「JEAC4602 原子炉冷却材圧力バウンダリ,原子炉格納容器バウンダリの範囲を定める規程」に変更しました。

本規程は平成22年度より改定作業を開始し,平成23年3月11日の東北地方太平洋沖地震,その後,平成25年6月に制定された「実用発電用原子炉及びその附属施設の位置,構造及び設備の基準に関する規則」,「実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則」(以下,これらの規則を「新規制基準」という)への対応を検討するとともに,原子力規格委員会,安全設計分科会で慎重な審議を重ね,内容の見直しを行いました。主要な改定事項は以下のとおりです。

(1) 新規制基準の施行等を踏まえた原子炉冷却材圧力バウンダリ及び原子炉格納容器バウンダリの範囲の規定の追加
(2) 最新プラント設計への適用例としてバウンダリの範囲図(参考)にAPWRの追加
(3) 規格構成の見直し

今回の改定に当たって,関係官庁,電力会社,メーカ並びに委員の方々に絶大なご助力を賜りました。ここに関係各位に深く感謝する次第であります。

平成28年2月

原子力規格委員会
安全設計分科会
分科会長 古田 一雄 

改定履歴
制  定
昭和46年12月17日
第1回改定
昭和61年1月8日
第2回改定
平成4年5月25日
第3回改定
平成16年12月21日
第4回改定
平成28年2月8日
正誤表
公衆審査
JEAC4602-2016
期間:平成27年12月9日
   〜平成28年2月8日
結果:資料請求者0名
意見送付者0名
質疑・意見対応
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