標記規程は、わが国における原子力発電所に設置する機器を構成する材料の破壊靭性の妥当性を確認する試験方法および合格基準等について規定している。
本追補版では、加圧熱衝撃(PTS)事象の評価方法について、非破壊試験の実績、検出精度を踏まえた最大仮想欠陥寸法の設定に関する規定の見直しを行った。
無し
本規程は,わが国における原子力発電所に設置する機器を構成する材料の破壊靭性の妥当性を確認する試験方法および合格基準等について規定したものであり,The American Society of Mechanical Engineers Code Section III Nuclear Power Plant Components(以下,「ASME Section III」という。)を参考として1973年に初版が発行され,その後ASME Section IIIの改定等を参考に種々の改定を行ってまいりました。
2007年版の改定では,JEAC4201において中性子照射による関連温度移行量の予測方法が改定されたことに伴い附属書に記載の予測方法を改定する等見直しを行っております。
本追補版では,加圧熱衝撃(PTS)事象の評価方法について,非破壊試験の実績や検出精度を踏まえて最大仮想欠陥寸法を設定できるように見直しを行い,[附属書C]供用状態C,Dにおける加圧水型原子炉圧力容器の炉心領域部に対する非延性破壊防止のための評価方法,C-3310最大仮想欠陥及び附属書図C-3320-1 PTS事象に対する評価フローに変更を加えるとともに,(解説-附属書 C-3310-1)最大仮想欠陥を追加しました。
今後とも,本規程を利用される皆様のご助言も得ながら,改定を重ねて参ります。
2023年10月
原子力規格委員会
構造分科会
分科会長 望月正人